卒研に復帰

学生として最後の年、研究室に復帰しました。辛かった…

教授には本当に苦労をかけたと思います。

辛い、怖い、出来ないとべしょべしょに泣いている二十歳過ぎの男(俺)。

そいつの支離滅裂な話を整理して、すべきことを理解させ、作業させ、報告もしてこないのに進捗を管理しなければならず、最終的には文章をかかせる。(うわぁ…書いてて本当に申し訳ない気分…)

休みがちな自分にメールを出してくださったり、締め切りギリギリ(あるいはアウト)の提出物を深夜に送っても添削してもらったり、完全に業務の範疇を超えて、子供相手でもしないようなところまで面倒を見てもらいました。

当時は話をする時はビビってガッチガチに緊張して怖かった(僕が勝手に怖がっていた)、卒業まで導いいてくれて本当に感謝してます。

 

研究室には後輩達がいました。成績は優秀、研究熱心、教授からの信頼も厚い、そして病気の自分に気を使ってくれました。

どっちが先輩かわからないくらい彼らには助けられました。みっともなくて情けない先輩でしたね。

教授や先輩、同級生すら頼れなかった自分が後輩にも頼ってなんとか卒業に漕ぎ着けたのはなんだか意外です。プライドはズタボロでしたが、逆にもうこれ以上傷つくこともないなと割り切って実験のやり方やら、課題やら、いろいろ聞いていたと思います。この割り切るって考え方も病気を通して身についたかな。割り切りってなんだか失礼な気がしてた。甘える訳じゃないけど、きちんと感謝して、それを伝えればいいんだってわからなかった。

 病気する前は助け合いって貸し借りみたいなものでこちらから差し出せるものがないと取引できないみたいな考え方が強かったかな。

 

自分の研究テーマは実験をして都合が良かろうが悪かろうがデータを出せば結論を出せるテーマにしてもらっていました。実験やって、データをまとめるだけ!という状態だったのですが、なかなか動き出せなくて思うように進みませんでした。

僕は不安を過剰に感じ、さらに自分の中で膨らんだ不安に酔って足がすくんで動けなくなるタイプです。いい結果じゃなかったらどうしよう(善し悪しは関係ないのだけども…)、卒業できなかったらどうしよう(やらなきゃそうなるんだけど…)、教授に進んでるって聞かれたらどうしよう(だったら尚更やれよ…)という具合にめちゃくちゃです。

辛いときは我慢して過ぎ去るのを待つこれが20年で身につけた不安や辛いことを解消する方法だったんですね。病気する前からこういった気質はありました。テスト前に漫画読んじゃうとかゲームしちゃうとかね。別のことして気を紛らわせるも似たようなものですね。病気の時は別のことする気力もなかっただけなので。

 

実は実験してる最中は楽しかったんです。表情筋死んでたから周りからはそうは見えなかったでしょうが…

結果が出るのをワクワクして待ってたし、いろんな装置や器具を触るのも面白いと思ったし。うまくいかないと卒業できないとか余計なこと考えないでもっと気楽にやれたらよかったな。教授に新しいことを教わったらビビってて怖がってる最中でも面白いと思って興奮してる自分もいたし。

手を動かして何かを弄り回してるのは多分好きなんですよね。失敗に対してネガティブなイメージを持ち過ぎて行動を抑制しがちなだけで。一発で成功する人なんかいないのにね。

向いてないんじゃないか?とか研究とか実験とか好きじゃないかも…なんて思ってたけど、自分を信じてあげられなかったんだな。

 

とにかくこれ以上ないほど、情けなく、みっともない姿を晒して、乗り越えた一年だったかな。

辛い思い出じゃなくて、迷惑や心配をかけた人たちへの感謝して、いい経験だったと思えるように今後の生活を送っていきたいな。